名義変更メーカー 書類を作る

03

譲渡証明書の書き方と記入例

譲渡証明書は、車をゆずる人(前の持ち主)が書いて、ゆずり受ける人(新しい持ち主)に渡す書類です。様式は法令で決まった「第21号様式」で、実印を押すのは前の持ち主だけ。住所・氏名は印鑑証明書のとおりに書きます。

最終確認  · 出典:国土交通省・各運輸局・軽自動車検査協会(ページ下部)

01譲渡証明書とは

車を売ったり、あげたりした人が、相手に渡す書類です。渡すことと書く中身は、道路運送車両法 第33条第1項が決めています。

自動車を譲渡する者は、次に掲げる事項を記載した譲渡証明書を譲受人に交付しなければならない。 一 譲渡の年月日 二 車名及び型式 三 車台番号及び原動機の型式 四 譲渡人及び譲受人の氏名又は名称及び住所

譲渡人はゆずる人(前の持ち主)、譲受人はゆずり受ける人(新しい持ち主)のことです。

  • 様式は法令で決まっている:「第二十一号様式」です(道路運送車両法施行規則 第64条)。福島運輸支局も「譲渡証明書の様式は省令により定められています」としています。様式が自由な委任状とはここが違います。
  • 何に使う?:普通車の名義変更(移転登録=車検証の所有者を変える登録)で、所有者が変わった理由を示す書類(「登録の原因を証する書面」)として運輸支局に出します(自動車登録規則 第6条の14)。
  • 渡すのは1通だけ:「譲渡に係る自動車一両につき、二通以上交付してはならない」(第33条第2項)。前の持ち主が、そのまた前の持ち主からもらった譲渡証明書を持っていれば、それも一緒に渡します(同第3項)。
  • うそを書くと罰金:譲渡証明書にうその記載をすると、30万円以下の罰金です(第110条)。渡さなかった場合も、同じ条文の対象です。

02どこでもらえる?ダウンロードできる?

国土交通省のサイトからダウンロードして、自分で印刷できます。運輸支局の用紙販売所でも買えます。

  • 国土交通省:第21号様式のPDFがあります。自動車登録ポータル(国土交通省の手続きサイト)の譲渡証明書PDFは2ページで、1ページ目が白紙の様式、2ページ目が記載例です。
  • 各地方運輸局:関東・近畿・東北・九州などの運輸局も、記載例つきで様式を載せています。
  • 用紙販売所:OSS(オンライン申請)の案内は「紙の譲渡証明書は、運輸支局等の用紙販売所で購入いただける他、インターネットからのダウンロード等も可能です」としています。

同じ案内は「紙の譲渡証明書の場合には、印字のブレなど、印刷ミスがある場合、正式な書面として認められない場合があります」とも注意しています。自分で印刷したら、文字が欠けたりずれたりしていないか確かめてください。

名義変更メーカーでは、車検証の内容と2人の住所・氏名を入力すると、この様式どおりに文字が入った譲渡証明書を印刷できます(書類を作る)。

03A4のまま、ふつうの紙で出す

様式の下には「(日本産業規格A列5番)」、つまりA5と書いてあります。ところが国土交通省のPDFは、A4の紙を横にして、左半分にA5の様式を印刷したものです。関東運輸局は記載例でこう注意しています。

【ご注意】譲渡証明書は、A4サイズの用紙の左側半分に印刷されています 右側半分は空白ですが切り取らずにA4サイズのまま提出してください

ほかの運輸局は、この点をはっきり書いていません。切らずにA4のまま出すのが確実です。

  • 感熱紙はだめ:「保存期間等の問題から、感熱紙での作成書類は受け付けられませんので普通紙にコピーしてご使用下さい。」(自動車登録ポータルの記載例)
  • 印刷やゴム印でもいい:関東運輸局は「ボールペンなどの消せない筆記用具で間違えないように記入してください(印刷、ゴム印などの使用も可)」としています。手で書くなら、消せないペンを使います。
譲渡証明書の記入例。車名・型式・車台番号・原動機の型式、上の段に前の持ち主の住所・氏名と実印、2段目に譲渡年月日と新しい持ち主の住所・氏名を記入
名義変更メーカーで作った記入例(国土交通省の様式に合わせています)。クリックで拡大します。

04欄ごとの書き方

表は上から「車の欄」「人の欄(4段)」「備考」です。1回ゆずるだけなら、人の欄の上の段に前の持ち主、2段目に新しい持ち主を書きます。関東運輸局は「譲受人(新所有者)を下段に記入してください」としています。

欄 書き方
車名・型式・車台番号・原動機の型式 車検証のとおりに書きます。関東運輸局は「車検証に記載されている項目の内容を記入してください」としています
上の段:住所・氏名 前の持ち主(車検証の所有者の欄の人)の住所・氏名を、印鑑証明書のとおりに書きます。関東運輸局は「印鑑証明書に記載されている住所、氏名(法人の場合は、法人名 + 代表者名)を記入してください」としています
上の段:譲渡年月日 斜線が引いてあるので、書きません
上の段:譲渡人印 前の持ち主の実印(印鑑証明書に登録されている印鑑)を押します
2段目:譲渡年月日 譲渡した日です。関東運輸局は「譲渡した年月日を記入してください」、近畿運輸局は「売買等で譲り受けた日付をご記入ください」としています
2段目:住所・氏名 新しい持ち主(譲受人)の住所・氏名です
2段目:譲渡人印 何も押しません。新しい持ち主は押印しません
備考 様式の注に「型式の変更等があった場合は、備考欄にその旨を記入すること」とあります。ほかの使い方は、公式の案内に書かれていません
  • 法人のとき:法人名と代表者名を書きます。近畿運輸局は「法人の場合は、代表者の役職・氏名までご記入ください」としています。
  • 前の持ち主の住所や氏名が車検証と違うとき:それでも譲渡証明書は印鑑証明書のとおりに書きます。近畿運輸局は「旧所有者(譲渡人)の氏名又は名称、住所が変更されている場合は、印鑑証明書どおりにご記入ください」としています。あわせて、つながりが分かる住民票の除票や戸籍の附票などを出します(普通車の必要書類)。
  • このツールでは:入力した内容を上の段と2段目に入れて印刷します。3段目と4段目は空けたままです。日付は和暦で入ります。

05実印を押すのは前の持ち主だけ

国土交通省の自動車登録ポータルは「譲渡人は実印を押印。」としています。東北運輸局も、前の持ち主が用意するものとして、「印鑑証明書(発行日から3ヶ月以内のもの)」と「譲渡証明書(所定の用紙に実印を押印したもの)」を挙げています。

新しい持ち主は押しません。

  • 関東運輸局「押印する必要はありません」
  • 近畿運輸局「新所有者(譲受人)の実印は不要です」
  • 九州運輸局「譲渡される方(新所有者)は押印しないでください。」

新しい持ち主の実印は、譲渡証明書ではなく、運輸支局に出す申請書か委任状に押します。

06書き間違えたら

運輸局の記入例は、訂正には前の持ち主の実印が要るとしています。

  • 近畿運輸局「【注意!】譲渡証明書を書き損じた場合、旧所有者の実印で訂正が必要です」
  • 東北運輸局「★訂正につきましては、原則旧所有者の実印押印が必要になりますのでご注意ください。」
  • 沖縄総合事務局「※ 訂正の場合は、訂正印が必要です。」

譲渡証明書の捨印(あとで直せるように、あらかじめ押しておく印)については、公式の案内に説明がありません。様式に訂正欄もありません。

いちばん確実なのは、印刷し直して、前の持ち主に実印を押し直してもらうことです。法律は2通以上渡すことを禁じているので(第33条第2項)、書き損じた紙は渡さず、書き直した1通だけを渡してください。

07ローンの車・何度もゆずられた車

  • ローンで買うとき:近畿運輸局は譲受人の欄について「ローン等で購入した際は、ローン会社やディーラー等が所有者になる場合があります」としています。その場合、2段目にはローン会社などが入ります。
  • ローンを払い終えたとき:所有者をローン会社などから自分に変える「所有権解除」も、移転登録の一つです(国土交通省「移転登録【第1号様式】(名義変更(所有者変更)、所有権解除)」)。前の持ち主にあたるのは、車検証の所有者の欄にあるローン会社や販売店です。宮城運輸支局は「所有権解除の場合は、旧所有者の用意するものに加えて新所有者の下記の印鑑証明書と実印をご用意下さい」としています。
  • 何人もの手を経た車:人の欄は4段ありますが、間に何人も入るときの書き方は、公式の案内に説明がありません。こうした場合は、出す先の運輸支局に確かめてください。

08軽自動車の場合

ふつうの名義変更なら要りません。軽自動車検査協会は、よくあるご質問で次のように答えています。

車検証の返納(一時使用中止)前の名義変更であれば不要、返納後の名義変更であれば必要となります。

  • 使うのは返納したあと:協会も同じ「第21号様式(譲渡証明書)」を載せています。車検証を返納した車の所有者を変える「所有者変更記録申請」や、返納した中古車をもう一度使えるようにする新規検査で使います。
  • 押印は要らない:協会は2021年1月4日から「申請書・申請依頼書・譲渡証明書に求める押印を廃止」しています。様式には「譲渡人印」の欄が残っていますが、押さなくてかまいません。
  • 軽自動車の名義変更で前の持ち主が用意するのは、車検証(と、管轄が変わるときのナンバープレート)です(軽自動車の必要書類)。新しく車を使う本人の代わりに別の人が行くときは、申請依頼書を使います。

09よくある質問

譲渡証明書はどこでもらえますか?

国土交通省や各運輸局のサイトからダウンロードして、自分で印刷できます。運輸支局の用紙販売所でも買えます(OSSの案内)。名義変更メーカーでも、様式どおりに入力して印刷できます。

新しい持ち主も印鑑を押しますか?

押しません。実印を押すのは前の持ち主(譲渡人)だけです。九州運輸局は「譲渡される方(新所有者)は押印しないでください。」としています。

書き間違えたらどうしますか?

運輸局は、前の持ち主の実印での訂正を求めています(近畿・東北)。捨印についての公式の説明はないので、印刷し直して実印を押し直してもらうのが確実です。書き損じた紙は渡しません。

日付はいつにしますか?

譲渡した日(売買などでゆずり受けた日)を、2段目の「譲渡年月日」に書きます。上の段の日付の欄は斜線なので書きません。公式の記入例はどれも和暦(令和)で書いていて、このツールも和暦で印刷します。

軽自動車にも譲渡証明書はいりますか?

車検証を返納する前の名義変更なら要りません。返納したあとに所有者を変えるときは必要です(軽自動車検査協会)。押印も要りません。

パソコンで作って印刷した譲渡証明書でも使えますか?

使えます。関東運輸局は「印刷、ゴム印などの使用も可」としています。感熱紙は受け付けられません。A4の紙は切らずに出し、印字のずれなどの印刷ミスがないか確かめてください。

オンライン(OSS)で申請するときも紙の譲渡証明書を使えますか?

使えます。OSSの案内は「現時点では、新車新規登録、小型二輪 新車新規検査、軽二輪 新車新規届出を除いて、紙の譲渡証明書を使用した申請も可能です」としています。その場合は、車検証が交付される前に、紙の譲渡証明書を運輸支局へ持って行って出します。

10出典

この記事は次の公的な資料をもとに書いています(2026年10月19日に確認)。手続きの細かい点は地域や窓口によって違うことがあるので、提出先の運輸支局・軽自動車検査協会の案内もご確認ください。